はじめまして、当サイトを運営しております SATORU と申します。
ここでは、自分自身のことについて少しお話したいと思います。
就職氷河期
私が就職活動をしていた頃は、バブルがはじけて世の中が大不況の時代でした。
大学で学んだことを活かせる仕事など就けるはずもなく、100社以上申し込んでも、ほとんどエントリーシートのみで落とされました。
たとえ説明会まで行けたとしても、説明会で落とされることもあり、100社のうち面接まで行けたのは1~2割ほどでした。
もちろん、面接でも落ちまくり、バイト代も全て交通費に消えていきました。
運よく、1社だけ内定をもらうことができたので、検討する余地もなくそこへ入社しましたが、フリーターになる友人も多く、あの頃は、本当につらかった記憶しかありません。
ブラック労働
何とか滑り込んだ就職先でしたが、右も左もわからない状態の中でいきなり即戦力を求められ、できなければ怒鳴られ、家に帰ったら日付けが変わっていることもしばしばでした。もちろん、ほとんどサービス残業です。
無理やり付き合わされる飲み会も多く、仕事が立て込んでいるときは、飲み会の後に職場へ戻ることもありました。飲み会の後、24時にいったん家に帰り、1時に再び出勤し、翌朝まで残業して、そのまま勤務ということもありました。
似たような境遇の友人も多く、これが社会人なのだと思い込んでいたので、当時は疑うことすらしてなかったと思います。
きっかけ
ある時、新規プロジェクトを提案したことがあって、たぶん採用されないだろうなと思いつつも、少しは期待しながら上司に説明したら、「仕事も一人前にできないお前みたいなやつが何を調子に乗ってるんだ」と一蹴され、人前で一時間以上説教されました。
この時、私の心は完全に折れてしまい、もうここでは働けないと思うようになりました。
しかし、当時は再就職が難しい時代でしたので、田舎へ行って自給自足生活をしようと本気で考え、かなり準備を進めていたのを覚えています。
そんなある時、知り合いから、少し仕事を手伝ってほしいと言われ、どうせ自給自足するんだから、最後に人に喜ばれることをしようと全力でお手伝いしました。
その方は、小さい会社を経営されておられ、お世辞にも裕福な暮らしはされておられなかったのですが、自分のビジネスに誇りを持っておられ、とても生き生きと、何よりも楽しく仕事をされておられました。
その方と一緒に仕事をしてみて、今までの自分の境遇と全く違う世界があることを初めて知りました。
「自分にはまだ挑戦していないことがあったんだ。自給自足は、もう一度だけチャレンジしてからでも遅くない!」
そう思い、起業することを決意しました。
突きつけられる現実
このサイトのトップでも書きましたが、「頭で考えるよりまず行動しろ」という言葉を信じて、とりあえずビジネスのアイデアさえ良ければ、お客様と売上はあとからついてくると思い、何も計画せずにビジネスをスタートしました。
しかし、現実は甘くありませんでした。
はじめの数か月は売上はほとんど無し。
アイデアは悪くないのに、どうして売上につながらないのか、悩んでもなかなか答えが出てこず、時間ばかりが過ぎました。
また、思わぬトラブルや損失が繰り返し起こり、その対応に追われ、考えている暇もありませんでした。
それでも、気力だけで乗り越えながら、少しずつ売上を増やしていき、1年後には何とか収支がとれるまでにはもっていくことができました。
ただ、全てが後手に回り、月々の収支もトントン以上にはならず、労働時間も前の仕事と変わらない状態が続いていました。
何のために独立したんだろう?
やっぱり自給自足しかないのだろうか?
こんな風に考えるようになった時に、一冊の「ビジネスプラン(事業計画書)」について書かれた本を手にして、ダメもとで読んでみました。
目から鱗でした。
今まで、とりあえず行動し、後から修正していけばいいと考えていましたが、それでは常に後手に回ってしまい、対応に時間と労力がかかりすぎてしまい、肝心の売上をとることに手が回らなくなっていました。
全てが逆でした。
入念にビジョンや目標を立て、市場の分析を行い、実施体制を計画し、資金繰りやリスク予測をした上でビジネスを展開することで、様々な事象に対して先手が取れるのです。
ビジネスを行っていく以上、様々なトラブルは避けられません。
なので、常に先手を取るのです。
先手を取ることで、トラブルへの対応が格段に速くなり、その分本業に力を入れることができるようになるのです。
私は、すぐに実践することにしました。
ビジネスの成功
その頃の資金繰り状況はかなり悪かったので、一つ目の事業は事業譲渡することにし、新規事業でビジネスプラン(事業計画書)を入念に立てることにしました。
しかし、初めて作るビジネスプラン(事業計画書)はとても難しく、本に書いてあることを自分のビジネスに置き換えるのにかなりの時間がかかりました。
何度も何度も修正し、一つのビジネスプラン(事業計画書)を作るのに1か月以上時間をかけました。
本当にこれで成功するのだろうか?
これで失敗したらもう自給自足をしよう。
そう決心して新たなビジネスをスタートしました。
すると、立ち上げて3か月で収支がとれるようになり、また、収支がとれるだけでなく、なんとその後も売上は伸び続けました。
そして、自分自身の労働時間も大幅に減り、自分がいなくても回る仕組み作りもできました。
ようやく、人間らしい生活を手にすることができたのです。
また、ビジネスの楽しさも感じることができ、私が経営の道へ進むきっかけを作ってくれた方の気持ちが分かるようになりました。
以降、現在に至るまで様々なビジネスに挑戦しています。
おわりに
私は、ビジネスプラン(事業計画書)さえ作ればビジネスは必ず成功するとは思いませんが、少なくとも、ビジネスの成功にとって大きなウェイトを占めていると思っております。
どんなビジネスでも、必ず成功できるわけではありませんが、成功できる確率を飛躍的に高めてくれるのがビジネスプランだと思います。
もし、これから起業や新規事業を考えられておられる方は、一度で良いのでビジネスプラン(事業計画書)を作成してみてください。
そのビジネスをやるかやらないかに限らず、作る前と作った後ではあなたの見る景色が必ず変わるはずです。
もし、あなたのビジネスの成功の一助ができるなら、こんな嬉しいことはありません。
あなたの成功を祈っております!